【国立】大阪大学 医学系研究科 医学部のご紹介
●教育の理念
医学界をリードする医師を育てる
医学科は、医学を学び、医師になる6年制コースです。医学科では、ますます高度化・複雑化する医療を、チームで正確かつ適切に実施できる優秀な医師を育てます。また、世界をリードする医学・生命科学分野の研究者を養成することも大切な使命の一つです。
医学科では、臨床実習を通して患者さんの病状を的確につかみ、科学的根拠に基づいて診断し適切な治療を施せる優秀な医師を育てています。数多くの経験豊かな臨床医と世界的に活躍している医学研究者の指導のもと、最先端の知識や技術を習得できる体制が整っています。
また、医学部出身者の中で基礎医学研究者を目指す人のためにMD研究者プログラムの充実を図っています。MD研究者プログラムでは、早期から基礎研究に触れ、基礎医学研究者としての資質を磨くことができます。大阪大学医学部から、「ゲノム医療」「遺伝子医療」「再生医療」「ロボット医療」などの未来の医療を支えるスペシャリストが数多く誕生することを期待しています。
さらに、医学科では国際性を備えグローバルに活躍する医師の輩出のため、国際認証に沿ったカリキュラムを導入しています。また、専任の外国人講師を雇用して英語教育を充実させ、アジア・英語圏の主要大学と学術交流協定を締結し、学部生の国際交流を推進しています。
●カリキュラム
【1年次・知識欲次第でどこまでも深くほりさげることができる(先輩Voice)】
一年次から二年次の前期においては主として豊中キャンパスで一般教養を学びます。そして二年次後期からは専門のみを吹田キャンパスにおいて学ぶこととなります。つまり、一年次から二年次前期というのは医学という専門以外のことを学ぶこれとないチャンスということができましょう。自分で学びたいと思っていてもなかなかどこから入ればいいのかなど悩んで結局手付かずになってしまうことなど往々にしてあるでしょう。一般教養の授業ではまずその入り口に立たせてもらうことができ、さらに教えてくださる先生はその分野の専門家であるため自分の知識欲次第でどこまでも深くほりさげることができます。自分の知識の幅を広げるいい機会ですので有効活用して自分の知識欲を満たしていくと良いでしょう。
【2年次・基礎医学講義と実習(1–3年生)】
1年生後期から基礎医学の講義が始まります。具体的には、分子細胞生物学、遺伝学、生化学などの生命科学の根幹をなす分野の講義が開始されます。2年生からは吹田キャンパスに移って、本格的に基礎医学の講義と実習が始まります。解剖実習、基礎医学実験を通じて、医学部の学生であることをあらためて実感します。またこの学年から、native speakerの指導による医学英語が開始されます。3年生での基礎医学講座配属は、基礎医学における自主的な研究の場として半世紀近い歴史を持つ本学の名物科目の一つで、約3ヶ月間各講座に配属されて基礎医学研究に専念します。この期間に国際的な医学雑誌に掲載されるような研究成果を挙げる学生もたくさんいます。
【3年次・医学の先人たちの発見を追体験する(先輩Voice)】
3年次のカリキュラムで最も印象に残っているのは「基礎医学講座配属」と「後期機能系実習」です。基礎医学配属では、それまでのように授業を聞いて教科書の内容を勉強するのではなく、自分で基礎医学の研究室を選び、そこで3ヶ月間、自主的に研究を行います。私は脳生理学の研究室に通い、先生に助けられながらではありますが、実験の計画からデータの解析、発表までこなしました。ここで、基礎医学研究のメソッドを一通り理解したとともに、基礎医学研究への関心を深められました。そして、後期機能系実習では、薬理学(薬の効き方)や免疫学(体を異物から守るしくみ)などについて、実験を行います。医学の先人たちの発見を追体験することにより、今まで得た知識が有機的なものとなりました。
講義だけではなく、実習でも多くのことを学びます。解剖学実習では実際のご遺体を前にし、人体の精密さや命の尊さを実感できます。また、遺伝学や生化学の実習は、基礎医学研究で多く用いられる実験手法を一通り体験できる貴重な機会なので、積極的に参加して下さい。
【4年次・臨床医学と臨床導入実習】
3年生の1月から臓器別の臨床講義が始まります。また、秋から臨床導入実習が開始されます。臨床導入実習は臨床実習の準備教育であり、医療面接、基本的な診察方法、外科手技、救急蘇生法などについて模擬患者やシミュレーターを用いて実習します。4年生の最後に医学生の知識・技能・態度を評価するための全国共通試験(CBT※およびOSCE※)に合格すると晴れて臨床実習への参加が許可されます。
【5年次・臨床実習(5–6年生)】
4、5、6年生の臨床実習では、内科、外科、救急、麻酔科を中心とした実習が6ヶ月あり、その後、それ以外の診療科の臨床実習が開始されます。この時期になると、患者さんと直接接することで、医師になることを実感します。5年生の最後の2ヶ月では、臨床研究も選択可能な研究室配属の期間を設けています。臨床実習は、主に大阪大学医学部附属病院で行いますが、学外の関連病院での実習も組み込んでいます。大阪大学の臨床実習は、診療参加型のクリニカル・クラークシップ※制を導入しています。これは学生が病棟研修医に師事し、診療チームの一員となって病棟での診療に参加し、肌で臨床を体験して学んで行くシステムです。6年生の前半の3ヶ月は1ヶ月単位の選択実習期間で、この期間は学生の志向に合わせて、臨床実習、海外実習、基礎研究、地域医療などの選択が可能です。本学では6年生後半の卒業試験を廃止しており、臨床実習終了後は総合的な臨床能力を確認するためのPost-Clinical Clerkship OSCE (PCC OSCE)を導入しています。
【6年次・卒業後の進路】
大学卒業後、医師国家試験に合格したのち、2年間の初期臨床研修に従事します。大阪大学医学部附属病院では、2年間の研修で厚生労働省が定めた行動目標、経験目標を円滑に達成できます。必修科目(内科、救急部門、地域医療)、選択必修科目(外科、麻酔科、小児科、産婦人科、精神科 最低各1ヶ月)に加え、すべての診療科より選択して研修できる期間を8ヶ月設け、広範囲かつより高度な内容の研修を行っています。
●制度
【MD研究者育成プログラム】
・本プログラムの特徴:従来の医学科のカリキュラムはそのまま受講し、その時間外を利
用して基礎医学研究を実践するプログラムです。いわゆる放課後の課外活動に例えるこ
とができます。従って時間的にも負担が増すことになりますが、「鉄は熱いうちに打て」と
いうことばのように、将来の研究者を目指す気概にあふれた若い諸君にぜひ挑戦して欲
しいと願っています。われわれも、その期待に応えるべく努力します。
・これまでのカリキュラムとの違い:これまでは医学部を卒業後、まず初期および後期臨
床研修に参加し、その後本格的な研究生活に入るコースが一般的でした。この場合、研
究を開始する時期が卒後5~6年と遅れてしまいます。そこで将来の研究者を目指す場
合、学生時代から本格的な研究生活を体験し研究者としての基本的能力を修得すること
により、その後の研究生活をより充実したものとできると考えます。
・開始時期:本プログラムは1年次より開始され、6年次終了までの6年一貫のプ口グラム
です。平成27年度よりの新カリキュラムでは、1 年次前期は医学科の正規カリキュラム
「基礎医学体験実習」として全員が研究紹介や基礎医学研究の体験実習に参加します。
基礎医学体験実習後、1年次後期から希望者は基礎医学研究体験に参加し1年間、実
際の基礎医学研究を体験します。2年次後期以降、選考のうえ研究教育プログラムが開
始し、研究室配属となり本格的な研究が開始となります。
【日本学生支援機構奨学金】
日本学生支援機構奨学金【貸与型奨学金】は、第一種奨学金(無利子)と第二種奨学金(有利子)があり、ともに、学業、人物ともに優れ、経済的理由により学資の支弁が困難と認められる者に貸与される制度です。
※スマホの場合、左右にスクロールしてください
奨学生の種類 | 貸与月額 | |
大学第一種奨学生(無利子) | 自宅通学 | ※20,000円・30,000円・45,000円から選択 |
自宅外通学 | ※20,000円・30,000円・※40,000円・51,000円から選択 | |
大学第二種奨学生(有利子) | 20,000円~120,000円(10,000円単位)から希望する金額を選択 | |
大学院第一種奨学生 (無利子) |
博士前期 (修士)課程 |
50,000円、 88,000 円から選択 |
博士後期 (博士)課程 |
80,000円、 122,000 円から選択 | |
大学院第二種奨学生 (有利子) |
50,000円、80,000円、100,000円、130,000円、150,000円 の中から希望する金額を選択 |
奨学金の月額は、奨学生の種類に応じて次のとおりとなっています。なお、法科大学院において、第二種150,000円を選択した場合、40,000円又は 70,000円の増額貸与を受けることができます。※が付いた金額は、平成30年度以降入学者のみ選択可能です。
●学費(2019年度)
区分 | 授業料年額 | 授業料半額 | 入学料 | 検定料 |
学部 | 535,800円 | 267,900円 | 282,000円 | 17,000円 |
大学院研究科 | 535,800円 | 267,900円 | 282,000円 | 30,000円 |
法科大学院 | 804,000円 | 402,000円 | 282,000円 | 30,000円 |
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●合格得点
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配点 | 最高点 | 最低点 | 平均点 | |
総合点 | 11,000 | 1013.38 | 872.35 | 907.42 |
センター試験 | 500 | 487.1 | 419.3 | 464.71 |
個別学力検定等 | 600 | 535 | 393 | 442.71 |
●偏差値
70
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